<近状へ>
<前日| 1| 2| 3| 4| 5| 6| 翌日>

Day 5

6月17日「コッツウォルズへ」

 イギリス滞在5日目。水も食べ物も全く違和感がなくて、ついでにイギリス時間にも慣れてきました。
map
 今日の目的地は、昨日素通りしてしまったコッツウォルズの「ボートン・オン・ザ・ウォーター」。コッツウォルズ地方はロンドン北西部にあって、電車でも車でも3時間ほど。アングロサクソン語で「羊の囲いがある丘」という意味だそうです。
 「イギリスの丘陵地帯」という言葉から思い浮かべるイメージそのものの風景がどこまでも展開しています。
001  ロンドンからオックスフォードを経由して、1時間半ほどでモレトン・イン・マーシュ駅へ到着。次のバスまで1時間ほどあったので駅の近くを散歩して回ります。ここは石造りの古風な家がそのまま残っていて非常に美しい、このままここを観光してもいいんじゃないかと思えるほど。もちろん、思っただけですが。
002  駅から30分ほどバスに揺られて「ボートン・オン・ザ・ウォーター」に到着。幅5mほどの小川が街の真ん中を流れていて、その両岸に石造りの家が並んでいるという、絵本のような街。映画「ビッグ・フィッシュ」を見た人は、スペクターの街を想像してみて下さい。
 北海道でいうと富良野みたいな感じなんでしょうか。とにかく観光客が多い。巨大な駐車場に観光バスが次々と停まって、中からワラワラと老夫婦達が降りてきます。町並みは優雅なのに、休日の繁華街並みの人出がありました。

003  気を取り直して町外れの「モデル・ビレッジ」へ。ここは「ボートン〜」の街を9分の1で再現したミニチュアがあります。一つ一つ石で丁寧に作ってあるので、質感が本物と同じ。町外れには「モデル・ビレッジ」のミニチュアまで作られています(つまり、81分の1のモデル・ビレッジ)。
 ベンチに座ってミニチュアの街を眺めていると、ラジオ局のスタッフがやってきました。生中継の最中らしく「ここモデル・ビレッジでは〜」という感じで喋っています。するとインタビュアーが突然こっちを向き 「日本の観光客がベンチに座っています」と話しだしたのでビックリしましたが、幸いインタビューはされませんでした。
 その後は本物の町並みをブラブラ。英国ではガーデニングが盛んで、普通の民家の庭先に「見せるための庭」が沢山あります。手入れが大変だろうなあとかは、この際気にしない。川辺のオープンテラスでお茶を飲んで、午後4時のバスでロンドンに戻ったのでした。


「初めてのダブルデッカー」

 ロンドンのホテルに戻ると何故かフロントから電話。"Are you Mr. Kurino?" までは聞き取れるんだけど、その後がどうにも分からない。
 英語圏に来たといっても、これまで使ったのは「チェックアウトまで荷物を預けたいのですが」「この電車は〜に停まりますか?」といった中学生英語だけ。それも、相手が目の前にいて、答えが予め予想できる範囲というイージーな状況下ばかりだったので、いきなりのピンチです。
 さすがに英国の人は、英語が通じない人との会話に慣れているらしく、急に分かりやすい言い回しに変えてくれました。ちょっと安心。
 どうやら同じホテルに別の日本人観光客が泊まっていて、彼らと同じグループだと間違われたようです。「彼らは8時に出発するといっているが、君のチェックアウトは9時でいいのか?」とのこと。その人たちとは無関係だと伝えて一件落着。まるでNHKの英語講座のようだ。

夕食を取るため、昨日に引き続いて「ピカデリー・サーカス」に向かいます。スターバックスとかケンタッキーなど、日本でも馴染みのある店があったりして不思議な感じ。せっかくだからイギリスのパブに入ってみようとあちこち回ってみました。
 治安の良さそうな所ではあるのですが、念のため「店がガラス張りで、外から店内が見える事」「女性だけのグループがいる事」というガイドブックのアドバイスに従って、良さそうな店に入ってみました。
 言葉が違う以外は、日本のレストランと味も雰囲気も殆ど同じ。取り立てて変わった事も無く、無事に?店を出たのでした。
 一つだけ変わった事といえば、11時を過ぎるとアルコールを売ってくれない事でしょうか。12時ぐらいに入った店でビールを頼もうとすると、店員さんがビックリした表情で「ウチはそういう店じゃない」みたいなことを言ってます。何かの条例なのか法律なのか、この界隈ではどこもそうみたいです。道理で酔いつぶれている人が少ない訳だ。但し、ホテルのバーでは深夜までビールを出してくれたから、詳しい事情はよく判りません。

004  ロンドンの夜を堪能したのはいいんですが、終電の時間をとっくに過ぎてます。ホテルまで歩いても20分ぐらいなんですが、せっかくだからロンドン名物のダブルデッカー(2階建てバス)を利用してみました。(写真は昼間に撮影したもの)
 近くのバス停まで行ってみると、網の目のように路線が書いてある。ホテル近くまで行く路線を探すと、通り一本向こうのバス停から出ているようです。このあたり、非常に分かりやすくて好感が持てました。というより、地下鉄やBRが分かりにくすぎ。
 24時を過ぎているのにバスがひっきりなしに通っていて、「一体、何時まで運行しているんだろう」と時刻表を見ると、何と、一部路線はオールナイトです。夜だけの路線、ナイトバス(night bus)なんてのもあるのが驚き。
 ハリー・ポッター3に登場する「夜の騎士バス(Knight bus)」はこれが由来なんだと、今頃になってようやく理解出来たのでした。


<前日| 1| 2| 3| 4| 5| 6| 翌日>