7月30日(土)Day 1
北を目指す
今日から楽しい夏休み。去年と同じく利尻・礼文島を目指します。去年と違うのは「輪行」。つまり、JRやフェリーに自転車を載せて移動し、現地で走るというストイックな一人旅です。
バスで行けばいいのに何で自転車なのか、自分でもイマイチ分かりませんが、地平線と水平線が呼んでいたって事で。
今回のルートマップ。
まずは札幌駅まで自走。駅前で自転車を分解します。
閑話休題
かつての札幌は駅前で寝てる旅行者が居たぐらい大らかでしたが、駅ビル改築後は輪行袋を広げただけでお巡りさんから「何してるの~?」と職質されています(本当)。
お巡りさんは「それ寝袋? ここで寝る気じゃないよね」の意味なんでしょうけれど、不意打ちで「何してる」と言われても「何って、何が?」という感じ。
お巡りさんが「輪行袋と寝袋を見間違えた」ことに気づかないと会話がどんんどん脇道に逸れて、お互いフラストレーションがたまってしまいます。お巡りさんに必要なのは「質問力」だと思う。
そんな訳で、僕の定位置は北口の交番前。堂々と目の前でやるようになってから、職質は一度もありません。
あと、自転車の解体中は無防備なんで、不逞な輩に絡まれた時に逃げ込みやすいようにという配慮もあります。
但しこれも、効果は疑問。
その昔、車に乗った不良グループ(笑)に追いかけられた事があります。あわてて交番に逃げ込んだら、お巡りさんは外も見ずに「不良グループはもう居ないから出て行って」と一刀両断。えーっと、こっちは命の危険を感じたんですが、それでも出て行けと・・・はぁ。みたいな事もあって、未だに道警のモラルに疑問を持っています。
新しく買った自転車は前後輪とも外してコンパクトになるタイプ。いざ使ってみると意外と簡単でした。以前の前輪だけ外すタイプにはもう戻れません。
自転車自体が軽いから駅構内を歩くのも楽々。歩きながら徐々に旅行気分が高まってきます。
[7:30]JR札幌駅。7:48発のスーパー宗谷1号で旅立ちます。
札幌-稚内は一日わずか3便(07:48-12:47, 12:30-18:11, 17:48-22:47)。どれも時間が微妙で予定が立てにくい・・・
輪行袋はこんな感じ。スーパー宗谷は展望通路に自転車が置けて便利。
旭川から北は単線。まっすぐなレールをどこまでも進む。
いきなり目的地に着くと自転車で来た意味がないので、JR幌延駅で下車します。
稚内まで走行80Km。
海を目指す
北緯45度の看板。赤道が北緯0度、北極が90度だから、ちょうどその中間ということで「45度」はトクベツなのです。
ちなみに、沖縄が北緯25度ぐらい、鹿児島30度、京都35度、秋田40度ぐらい。
20Kmほど走るとオロロンラインに出ます。
海岸沿いの真っ直ぐな道で、右手に地平線、左手に水平線、海上には利尻富士というロケーション。ライダーなら一度は通りたい憧れの道。
オトンルイ風力発電所。スケール感がおかしくなるほど巨大な構造物。
人類の技術ってすごいよね。
先ほどとは別の「北緯45度看板」。
ネットで探すと色んな「N」ポーズが見つかりました。3人がかりとか(w。
とりあえず座ってNになってみたけど、他のポーズもあったかな。
「電線もガードレールも無ぇ。真っ直ぐ。真っ直ぐに進むんだよ」と、明日のジョーっぽく言ってみるテスト。(「灰も何も残らなねぇ、真っ白、真っ白になるんだよ・・・」)
同じ景色に見えますが、上の写真から20分後に撮影。
だんだん感覚がマヒしてきます。周りに誰もいないので脈絡もなく「オロローーーン」とか叫んだり。
晴れていれば利尻富士が見えるらしい。
天気が悪いのでノシャップ岬はパス。山越えで稚内市内までショートカット。坂道だけど気にしない。
映画館を目指す
JR南稚内駅に到着。
今日は「海員会館」に泊まります。その名の通り船乗りの為に作られた宿ですが、海洋業の縮小に伴い一般客も受け入れるようになったんだとか。「一般の方歓迎」と書かれると、むしろ「一般向けではない」と逆アピールになってるような。
部屋に風呂・トイレ・冷蔵庫・クーラーなしですが、一人旅には必要十分(というか豪華)な設備。
受付も親切でした。
チェックインの時にこちらの恰好を見て、すかさず「自転車でお越しですか? 室内に停められますよ」と案内してもらえました。バイクも室内OKみたいなのでライダーには安心(宣伝)。
JR稚内まで移動。今日封切の映画「カーズ2」を見ます。旅先で映画って・・・とか言わないように。