ポプラ並木
北海道大学のポプラ並木は明治36年(1903年)に植林されており、樹齢は100年を超える。
以前は立ち入りが自由だったが、落枝が目立つようになったため1990年代頃から柵が設けられ通行できなくなっていた。
2004年9月の台風18号によって約50本のポプラのうち19本が倒壊した。本稿では倒壊前後の様子を紹介する。
台風襲来【2004年9月8日(水)】
台風18号による暴風は道内の観測史上初といわれる最大瞬間風速50.2mにも達した。
道内の公立学校が前日から臨時休校を通達していた事からも、今回の台風の勢力の強さが伺えるだろう。
9月8日朝、台風は札幌市をほぼ直撃するコースを取っていた。JRは早朝から全道運休となり、立て付けの悪い看板が宙を舞い、信号が止まったり街路樹が折れたりするほどの強風であり、建物の中で揺れが感じられることもあった。
ポプラ並木は午前10時頃に倒壊した。風当たりの強かった北側の数本が1分に満たない短い間に一斉に倒れている。その後も断続的に倒壊は続き、最終的に51本中19本が倒れたと聞く。
北大内ではポプラ以外にも多くの木が倒れ、学内の通行に支障をきたすほどであった。折れた木からは樹液の匂いが強く学内に漂っていた。