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Day 3

6月15日「ここは何処だ?」「村だ」

001  イギリスと日本の時差は8時間(サマータイム)なので、こちらの午前5時は日本の午後1時。どう間違っても寝坊する心配が無いので安心です。
 そんな訳で、日が昇るとすぐに外へ出て散歩&写真撮影。もとから人が少ない上に早朝ということもあって、人の姿がまったく見えません。プリズナーNO.6の「皮肉な帰還」そのものの光景に、さすがに胸が高鳴ってくる。
 まずは海岸。このあたりは遠浅で、干潮時には地平線までずっと砂浜という広大な景色が見られます。ただし、周辺が先に満ちて、真中はしばらく砂浜というイジワルな構造なので、潮が満ちてきたら素早く帰らないと砂浜の上に取り残されてしまうという悲劇も。海岸に降りる道には「注意!満潮の2時間前までに戻ること。時間は入場券に書いてあります」との看板があったので、とり残される人が割と多いのかも。

003 ポートミリオン村はそれほど広いわけではなくて、30分もあれば殆どの建物を見て回れます。ただ、ここはレイアウトが非常に良く出来ていて、建物の表と裏で外装や色が変えてあったり、建物が微妙に違う高さに建っていたり、抜け道や小道が沢山あったりで、同じところをグルグル回っても飽きがこないのが面白い。
 高台から海のほうを見ると、だいぶ潮が満ちてきている。さっきまで砂浜だったところが何カ所か川になっていて、猛烈な勢いで流れています。あと30分もあそこにいたら取り残されていたかも。危なかった。それはさておき、水が低いほうから高いほうへと流れてゆくので、非常に不思議な光景。
 写真を200枚近く撮って部屋に戻っても、まだ午前7時。ゆっくりとホテル本館に向かって朝食を取りました。
 ウェイトレスさんの一人が "From Japan?" と話し掛けてきたので "Yes" と答えると、「コンニチハ」「アリガトゴザイマシタ」と片言の日本語をご披露してくれました。なんでも浜松に3ヶ月間留学していたのだとか。なぜに浜松?

003 イギリス人はお茶好きという話は聞いていましたが、コーヒーや紅茶はどこへ行ってもポットごと提供されます(ファーストフード除く)。ほんとに好きなんだなあと感心。右の写真は朝食のときに出てきたものですが、何の道具かお分かりでしょうか? 正解はこのページの最下段に。
 何日でも滞在したいところだけど、電車の時間が迫っているので泣く泣くチェックアウト。
 来る前は「20年も憧れていた場所なので、実物にガッカリしたらどうしよう?」なんて心配していたのですが、現実は理想をはるかに上回る素晴らしさ。プリズナー抜きでもぜひもう一度訪れてみたいものです。
 ホテルの車で駅まで送ってもらって、「保存鉄道」で北へ向かいます。 


「山岳鉄道にて」

002 今回利用したのは「フェスティニオグ(Ffestiniog)」という路線。元々このあたりはスレートの産地で、それを運び出すために作られたものです。人工外壁の普及に伴ってスレート鉱山は閉山し、鉄道も廃線になっていたのですが、有志が集まって観光用に再開されたものだそうです。
 ナローゲージの路線なので、客車も機関車もミニサイズ。機関車トーマスそのもの。ボランティアによって運営されているので、乗務員も駅員もどことなくぎこちないのが微笑ましい。
 ガタゴトと山道を揺られていると、駅でも何でもないところで突然停止。どうしたのかと思っていると、回りから"Sheep"との声が。このあたりは羊の放牧が盛んで、柵を乗り越えた一頭が線路を横切っている様子。現場に5分ほど停車して再出発となりました。
003  終点のフェスティニオグ駅に近づくと、あたり一面スレートだらけ。工事現場の砂利の様にスレートの山が出来ています。駅には観光バスが沢山停まっていて、殆どの乗客はそちらに向かうよう。とても興味深いのですが、乗り換え時間が10分しかなくて、羊のおかげで5分遅れているので、殆ど何も見ずに乗り換え。勿体ない。
 私鉄から国鉄への乗換えですが、反対ホームに行くだけです。一つの駅の中にナローゲージと普通の幅の線路が並行していて面白い。
 乗り換えたのは「コンウィ渓谷鉄道(Conwy Valley Railway)」という路線。実はこの路線、今年始めの豪雨で水没してしまい、つい先日まで閉鎖されていたものです。ホームページには「6月から再開」とあって、時刻表も確認してあったものの、実際に乗り込むまではヒヤヒヤでした。
004  途中の景色もきれいだったのですが、さすがに疲れてダウン。あっという間に乗換駅のスランデュドゥノ(Llandudno Junction)に到着です。"L"が二つ繋がって「ス」と発音するという、実にウェールズ的な駅名。駅からはシネコンとケンタッキーとマクドナルドが見えていて、どことなく日本的。この先、クルー(Crewe)でも乗り換えて、ビートルズの故郷・リバブールへと到着したのでした。
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「リバプール」

005 チェックインを済ませると早速ビートルズ巡礼。まずはマシュー・ストリートへ。
 通りには「ビートルズの生まれた場所」という横断幕が掲げてあります。ジョン・レノンの等身大人形が看板になっているクラブとか、「レノンズ・バー」なんて店もあったりしてそれらしい雰囲気。
006  ファンが運営しているという「ビートルズ・ショップ」に行ってみたのですが、マニア過ぎてついてゆけない。コアなファンから見れば宝の山なのかもしれませんが・・・。何も買わずに5分ほどで退場。
007  次は「ビートルズ・ストーリー」(ビートルズ博物館)へ。歩いて15分ぐらいなんだけど、知らない町の15分はかなり長い。苦労してたどり着いたら「営業は6時までだが、入館は5時までだ」と言われてアウト。仕方ないので併設の土産物だけ見ることに。
007  こちらは企画ものの商品が置いてあったりして、観光客向けのウェルメイドな感じ。中でも面白かったのが、「あなたの1ペニーをビートルズ硬貨にしよう」という自販機。加工代の50ペニーと加工用の1ペニーを入れると、プレス機に押しつぶされて "The Beatles" と刻印されるというもの。
 日本の観光地にもコインに刻印するものがあるけど、こちらは本物の硬貨をプレスするというのが面白い。日本では硬貨の加工は禁止されているんだけど、イギリスはいいのかな?
 帰り道、夕食の店の当たりをつけようと見て回ったのですが、まだ6時過ぎなのに殆どの店が閉まっている。イギリスの夜は長いから、店員さんも遊びたいのでしょうか。
 夜になればパブが開いて少しは賑やかになるに違いないと、一旦ホテルへ戻る。ところが、そのまま朝まで寝てしまい、リバプールの夜は素通りしてしまったのでした。


答:トーストホルダー(焼いたパンを立てかけるもの)
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