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事実と真実

iPhone5の「パープル問題」が話題に上がっています。
カメラを強い光に向けた時、その周辺が紫色になってしまうというもの。手元のiPhone5でも簡単に再現しました。
ただ、フレアは条件が整えばどのカメラでも発生する物なので、取り立てて「不良品」という訳ではありません。

米Gizmode米Wired newsに取り上げられた事から一気に話題が広まりました。

気になるのが日本での報道のありかた。
まず、この問題は「フレア」であって「フリンジ」ではありません(詳細な説明はネットを見て下さい)。なのに何故か国内では「パープルフリンジ問題」という名称がまかり通っています。
専門外の人にはどうでもいい話だとは思いますが、「自動車」と「自転車」ぐらい違うので、間違った名称が流通している事に違和感を覚えます。

次に、パープル問題の原因が「赤外線カットフィルタを外したため」というのが定説になっている事。
手元のiPhone5で調べた所、赤外線カットフィルタは装着されています。これはテレビのリモコンを写せば簡単に確認できる事です。

大規模掲示板で「トラブルだ!」「回収だ!」と騒ぐ分には構わないと思いますが、WikipediaSlashdotのようなサイトまで事実を確認せずに「赤外カット〜」と書いてしまう人がいるのは、何だかなぁという気がします。

まあ、ウィキペディアは引用元を示して「そのような主張がある」という「事実」を集めるのが趣旨ですからね。
そこに書かれている事が「真実」だと思い込むのは、そもそもの使い方を間違えているとい事でしょう。

地味なケースですが、ネットを通じて明らかに間違った話が伝搬して行く様子は、ちょっと背筋が寒くなりました。

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遠き山に日は落ちて

アップル社のMobileMeが終了してしまいました。

ネットでは特に話題になる事もなく、消えるような最期です。有料で使っていた人は最後の支払いが1年以上前だし、コンテンツの移行も終っているでしょうから、言われないと気づかない人が多いのかも。

終了のお知らせまで各国語を用意しているあたり、さすがはアップル。



今日は人知れず感慨に耽る事にします。

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終わる世界

アップル社のWebサーバーサービス「MobileMe」が6月30日を以て終了します。
これに伴い10年間運営していた僕の旧ページ(下記URL)はアクセスできなくなります。長らくのご愛顧ありがとうございました。
今ご覧になっているのが移転後のページですので、この文章が読めているのであれば特に何もしていただく必要はありません。

http://homepage.mac.com/kurino/


思えばアップルのウェブサービスとは長い付き合いでした。
アップル社が”.Mac”(どっとまっく)というサービスを開始したのが2002年7月17日。”mac.com”というメールアドレスが発行され、ホームページも作れるという事で、発表があった日の午前中には契約しました。おかげで「名前@mac.com」という便利なアカウントを取れました。年間一万円というのは微妙でしたが、お布施だと思って払い続けていました。まあ10年で10万だからいい娯楽ですよね。

2008年の7月9日には”.Mac”は”MobileMe”(もばいるみー)と名前を変えました。
これはクラウド機能を強化するもので、アドレス帳やカレンダーが自動的にiPhoneと同期されます。
「マック以外でも使える」という事をアピールするためには、サービス名から”Mac”を外したかったのでしょう。
ただ残念な事に、サービス開始直後のMobileMeは同期に不具合が多く、一部のコアなファン以外には悪印象を植え付けてしまいました。

心機一転”iCloud”という名前に変更したのが2011年10月12日。スティーブ・ジョブズの逝去の翌週です。
iCloudはiPhoneユーザーに無償で提供ということで、有料のMobileMeとどう折り合いを付けるのかと思ったら、「MobileMeは終了する」という残念なアナウンスでした。
MobileMeのストレージやアルバム、ウェブサービスはiCloudに受け継がれないため、データを全て引き上げる必要が有ります。
仕方なく外部のウェブサービスを探し、たどり着いたのが「さくらインターネット」。こちらで “kurino.xii.jp“というドメインを取得して現在の僕のページは運営されています。

十年一昔といいますが、初期のデザインは顔から火が出るほど拙いですね・・・
ということは、現在のデザインも10年後と言わず5年後ぐらいには古くさくなっているかもしれません。
それでもいいんです。あと50年もすれば僕自身が新技術を取り入れようと足掻いた記録として、胸を張って見せられる自分史になっているでしょう。

いや、それ以前に50年後も「WWW」が存在して「個人ホームページ」があるのかという疑問も有りますが。
ちなみに僕は次のハレー彗星が来るまでは何が何でもこの世に居座る予定です。

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道なき道を行く

地図サービスの”MapBox“にアカウントを作りました。
ネット地図と言えばグーグルマップという時代が10年近く続いていましたが、ここに来ていろいろな動きが出ているようです。

アップル社のiPhoneが次期OSから自社の地図サービスに移行すると発表したのは記憶に新しいところ(Jun.5@WWDC2012)。
他にもチェックインサービスの”foursquare“が”OpenStreetMap(OSM)”のカスタム版を採用しています(Feb.29)。

僕自身もGPSログをウェブに公開していますが、グーグルのライセンスに不自由さを感じていました。
「地図に文字やルートを書き込んで一枚の画像ファイルにする」という簡単なことが、グーグルの利用規約では禁じられているのです。

この状況を打開するかと期待されているのがOpenStreetMap。これは多数のネットユーザーが協力して世界地図を作ると言う壮大な試みで、地図版のウィキペディアなどと呼ばれています。

初めて見た時は「素晴らしい!」と感動したのですが、自分で使うとなると問題が少々。

まず、地図の色使いがゴチャゴチャしています。ルートを重ねた場合、どんな色を使っても背景に紛れてしまう。
視認性の上で今ひとつという印象でした。
次に、地図APIが分かりにくい。
「自分のページに地図を載せて、ルートを重ねて描く」だけの事がえらく難しく、僕の技術では実装できませんでした。
そんな訳で、存在は知っていたものの使っていなかったのです。




そんなとき、チェックインサービスの”foursquare”がMapBox採用というニュースが入って来ました。
「チェックインサービス」とは、携帯電話のGPS機能を使ってお店や観光名所などに「ここに来たよ」とマークをつけるものです。(まあ、文章で書いても「何が楽しいの?」って感じだとは思いますが)
foursquareもOSMのデザインに不満があったようです。

そこで登場するのが”MapBox”。このサイトはOSMのデータを元に地図をカスタマイズできるサービスを提供しています。
これを使うと、自由な色使いで、ライセンスフリーな地図画像が手に入るという仕組み。
世の中ホントに目の付け所のいい人がいるもんです。
僕のGPSページにMapBoxを適用したのがこちら。素のOSMやグーグルマップと切り替えられるので、試してみて下さい。

殆どの人には何がなんだかサッパリ分からないと思いますが、ウェブの進化形としてすごく面白い出来事なのです。

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見るんじゃない、感じるんだ

トリックアートのページを作りました。
近くで見ると縞模様なのに、遠くから見ると絵がうっすら見えるというもの。
画質はPCモニタに依存するので、見えない人は5mぐらい離れて見て下さい。
MixiやFacebookには投稿していたのですが、肝心の自分のページでアナウンスするのを忘れてました。

サンプルページには「青い猫」とか「連邦の白い奴」が写っていますが、著作権的には多分ギリギリOK。
写真の大半は僕が所有するオモチャ類を自室で撮った物です。
これが認められないのなら、リビングで撮ったスナップ写真も「この椅子のデザインは我が社の著作物だ」「このテレビは〜」とモザイクだらけになってしまいますからね。

もし仮に訴えられたとしたら、これが「見える/見えない」で論争になって面白いかもね。

さらに今回は、ユーザーが自分で撮った写真をトリックアートに変換できるプログラムも作成しました。
PCから好きな画像をアップロードすれば、その写真の「見えそで見えない」バージョンが作成されます。
適当に遊んでね。
Perlで100行ぐらいのプログラムなので、欲しい人がいたら公開しますよ。