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金環日食3 明日はどっちだ?

今回の日食では和歌山の宿を予約していました。金環の中心線に近い事と、南紀白浜空港の跡地で観測会が計画されていたからです。
しかし天気予報がどうも怪しい。月曜の和歌山は曇り予報で海岸線の近くほど悪天候になるんだとか。
京都は天気が良さそうですが、金環帯の端なので奇麗な同心円になりません。せっかく本州まで来たのだから少しでも良い条件で見たい!

昼過ぎには和歌山に向かう予定でしたが、午後2時の天気予報を待つ事にしました。
和歌山の曇り予報は変わらず。しかし、中部以東は晴天率が高いという予報です。
そんな訳で和歌山の宿はキャンセルして、急きょ名古屋市内に宿を取ったのでした。

関西から名古屋はすごく遠い印象がありました。実際は交通費2860円で2時間半というお手軽さ(普通列車)。
14:51三条京阪発、16:00米原乗換、16:40大垣乗換、17:13名古屋着です。
17:50にホテルにチェックイン。

さて、名古屋に到着したものの、僕はどこで日食を見たらいいのでしょう?
見知らぬ土地で周りはビルだらけ・・・
しかし「ありとあらゆることは、だいたいiPhoneがなんとかしてくれる」という言葉の通り、何とかなってしまうんですね~
Google mapsで付近を検索すると「名古屋市科学館」の前に大きな広場があります(白川公園)。早速訪れると、東側が開けている。
それでも、日食がどの方位に見えるか心配ですよね。
一昔前は「赤道儀」という特殊な三脚を使って、方位磁石や北極星の位置やらを駆使して、努力と根性で太陽の位置を算出する必要がありました。
しかし、21世紀の我々にはiPhoneアプリ「金環食2012」があります。
これはカメラとGPSと方位磁石と重力センサーを組み合わせたもので、カメラで撮影した景色に「日食当日の太陽の軌跡」を重ねて表示してくれるという優れもの。
このアプリを使えば誰でも簡単に太陽の位置がわかってしまいます。ビバ!21世紀。

三脚の設置に便利な場所に目星をつけてホテルに戻ったのでした。
明日は5時起き。早く寝ます。

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金環日食2 ピーチアビエーション

北海道は部分日食なので、金環を見るためには本州に行く必要があります。
渡りに船とでもいうか、今年の3月に格安航空会社「ピーチ・アビエーション」の千歳-関空便が就航しました。
ANAやJALだと往復約75000円のところ、ピーチだと往復18760円でした(2012年5月)、大手の4分の1とは驚き。

但し、ANAやJALでも早期購入割引を使えばピーチ並みの料金で乗れる場合もあります。
ピーチも料金体系が複雑で、もっと安い便や高い便もあります。
今回は話題のピーチに乗りたかったというのが一番の理由。

それとピーチは、搭乗口や手続きが他の航空会社と大きく違っています。
飛行機に乗り慣れている人ほど要注意です。

先ずは新千歳空港。
他の航空会社の受付は2階に集約されていますが、ピーチは到着ゲートのある1階が受付です。
千歳の1階は構造が複雑で、バスやJRで来た人はかなり迷うようです。
搭乗締め切りも少し早くて、出発30分前までにチェックインしないとキャンセル扱いです。ご注意を。
手荷物検査を終えた後は、他の航空会社とあまり変わりません。

千歳よりもハードルが高いのが関西空港。
飛行機を降りてバスに乗るのはまあいいとして、ピーチには「到着ゲート」がありません! これはビックリ。
「ずいぶん長いことバスに乗るんだな~」と思っていたら、いつのまにか制限区域を出てJR駅横に着いてしまいました。
手荷物は? と思っていると、別のバスから手作業で荷物が下されていきます。まるでバスツアーのように地面の上に荷物が高く積まれていました。
関空の設備使用料は高いから、これぐらいしないと格安は維持できないんですね。この思い切りの良さには感心しました。
それにしても、出迎える人が迷いそう。

更に、関空のピーチは出発便もハードル高いです。
関空は3棟のビルが並行して建てられていて、陸側から空港ビル、列車ビル、ホテル日航となっています。
普通の旅客はホテル日航の存在にすら気付かないのですが、ピーチは日航のビル内にあります!
つまり、JRを降りて陸側の空港ビルに行った人は「ピーチの受け付けがない!」と迷ってしまうのです。
トボトボと来た道を引き返して日航側に渡るときの敗北感と言ったらありません。

標識はちゃんと出ているのですが、人の目は見たいもの以外は見えないんですね~ 不思議です。
日航側はチェックイン機も手荷物検査も、PCやスキャナーがナマで見えていて手作り感満載。待合室や通路も入り組んでいて、いかにも「ホテルの遊休部を改造して作りました」という感じ。でもこれでいいんです。日本人は過剰にサービスを求めすぎです。

ピーチの飛行機は新規購入なので中はピカピカ。気持ちいいです。
しかしここにも経費削減の嵐が。
先ずは座席。通常なら3列2列で席を組むところが3列3列になっています。
次にトイレ。最前方の1か所にしか無いようです。キャビンアテンダントの準備室も削られていて、機内にはとにかく「座席」しか無い印象。このため、最前列から最後尾まで見晴らしがよい。

と、まあ色々ありましたがちゃんと案内を読んでいけばそれほど困ることはないでしょう。
千歳-関空間が最安で5000円代というのは大きな魅力です。
ピーチが日本の航空業界に良い意味での風穴を開けてくれると期待します。

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金環日食1 日食グラス

5月21日は金環日食。金環帯が日本列島を横断するという貴重な機会です。
近畿・中部・首都圏で金環が、そのほかの地域でも部分食が観測できるとあって、日本中が盛り上がっていますね。

本屋さんでは3月ぐらいから日食コーナーが設けられ、日食グラスや観測教本などが売られていました。
あまり売れている様子がなく「北海道は部分食だからな~」と思っていたのですが、日食1週間前から急に売れ始め、前日にはどこを回っても売り切れだったようです。マスコミの力はすごいね。

日食グラスを2種類ほど買ってみると、見え方がかなり違います。
ケンコー・トキナの「ウルトラヒーロー」(1000円)は色つきが無く輪郭もクッキリ良好。一方、星の手帖社の「太陽リングを見よう!金冠日食」(500円)は赤く色づいて輪郭もボヤけています、平面性も悪い。

消費者庁によると「蛍光灯の形がはっきりと見えるものは危険」との事。星の手帖社のものはかなりはっきり見えます、うーむ。
さらに追加で星の手帖社「太陽観察安全グラス」(300円)と誠文堂「日食メガネ&日食投影器」(479円)も購入。こちらも色や平滑性が全然違う。事前に試しておいてよかった。

もちろん写真撮影も行います。
日食専用の減光フィルターはちょっとお高い。

科学実験のための撮影ではないので、人間用の日食グラスで撮影することにしました。

日食グラスには「撮影に使用しないでください」とありますが、これは望遠鏡やフィルムカメラなど「光学ファインダー」を備えた機械の話です。
これらは対物レンズが大きいので、人間用のグラス程度では減光しきれません。目が焼けます。

これに対してデジタル機器ではレンズに入った光を人間が直接見ることはありません。コンパクト機では対物レンズも小さいので、人間用グラスで用は足ります。
当日の状況によってはCCDが焼ける可能性はゼロではありませんが、僕のインタバールカメラは中古なので壊れても惜しくない。(屋外に放置して撮影することが多いので、盗難・雨対策として中古品を購入)

そんな訳で、日食グラス4種類+カメラ5台+三脚4台、クリップシュー2個という物々しい装備を整えたのでした。
しかしこれでも、望遠鏡一個持っていくよりはずっと楽。デジタル様々ですね。

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グランドツアー

GroundTour久々に本州旅行。事情があって北海道→関東→信州→関西→関東→北海道というグランドツアーになってしまいました。

親戚に子供が生まれたので見に行くよ~という予定を立てていたのが3月17日(土)~18日(日)。ところが、3月14日(水)~15日(木)に東京出張が入ってしまいました。
一度北海道に戻って、また翌日に関東というのも無駄なので、あれこれ手をまわして一つの旅行にまとめてしまいました。労基局に怒られるようなことはしてませんよ(たぶん)。

Day1 3月14日(水)札幌→東京

IMG_0017普通に出張。快晴で飛行機からの眺めが最高。下北半島や十和田湖などが見えました。
本日の目的地は東京都府中市。あの「府中三億円事件」が起きた場所です。
ホテルから事件現場までは2Km。徒歩で往復1時間ぐらいでしょうか。抜け出して現場を見るのはちょっと辛い。
JRの高架から現場が見えたのですが、一瞬すぎて写真はとれず。残念でした。

仕事を終えて同僚たちと宴会を始めた午後9時、強い地震がありました。
ビルの7階だったので揺れる揺れる。体感地震は久々なので慌てました。
しかし、北関東の人は慣れているようですね。今だ続く震災の後遺症・・・意外なことで経験してしまいました。

Day2 3月15日(木)東京→長野

IMG_0068府中駅で記念撮影をして「府中、それは最後のフロンティア」とかアホな事をやりたかったのですが、業務移動だったので常に周りに人がおり断念。
長い長い会議が終え、一路長野へ向かいます。
府中→大宮は50分。大宮→長野は新幹線で80分。さすがに関東は連絡がいいですね。
運賃は6920円(乗車券3890+特急券3030)ナリ。
雪に覆われた浅間山が見事でした。

IMG_0079長野市内で見かけた自動ドア。スマイルマークだ(^_^)

Day3 3月16日(金)長野→大阪

IMG_0118午前中は親戚宅で赤ちゃんの顔を見てきました。可愛いですね。
上のお子さん(2歳9カ月)は半年前に会った時は「ダー」とか「ウー」しか話さなかったのに、今回は「おなか、すいた」と文章をしゃべっています。急激な成長にびっくり。
ていうか、この言語を学ぶ過程をトレースしたら、僕も英語が喋れるようにならないかな。なりませんか、ハイ。

長野の用事を済ませ一路大阪へ「特急ワイドビューしなの」という、なんだか事件が起こりそうな名前の電車で移動します。
当初、<しなの>で名古屋まで移動して、そこから新幹線で京都までと考えていたのですが、14時発の<しなの>は大阪直行だそうです。なんて便利!
長野-名古屋間の特急券を買ってあったのですが、車内で車掌さんにお願いして延長。追加料金は300円でした、安いね。
運賃は8610円(長野-京都間の乗車券6300円+特急券2610円)ナリ。

それにしてもiPhoneは便利。
一昔前なら分厚い時刻表を買って、西村京太郎サスペンスか!と言いたくなるぐらい読み解かないといけなかったのが、出発地と目的地を入れるだけで簡単にルートが作れてしまう。時代は変わるね。
京都からは近鉄・京阪と乗り継いで大阪まで。

Day4 3月17日(土)大阪→京都

IMG_0134午前中はこれまた親戚のお子様を訪問。もう大きくなったので、構ってくれるのは土産物を渡した直後ぐらいです。( ;´Д`)

その後は美術部の学生君の展覧会を見るために京都へ。
たまたまその日は高齢OBの追悼集会もあったようです。
学生君から「行かないんですか」と言われて流れで参加する事になってしまいました。

同じサークルの先輩後輩とは言っても、学生くんは顔を見た事がある程度、高齢OBの方は顔すら知りません。
しかも、僕の同期は不参加なので、完全にアウェー状態です。
でも、可愛い現役女子大生に誘われたら断れませんよね(#^.^#)

孤立したらどうしようとドキドキの参加でしたが、そこは同じサークルの人同士、まるで旧知の友の様に盛り上がったのでした。
スタート午後6時で解散は午前2時、張り切り過ぎた。

Day5 3月18日(日)京都→横浜

午前6時起床で京都駅へ。思いっきり二日酔いです。
食欲もないので朝食はスポーツ飲料のみ。新幹線のぞみ号で横浜を目指します。
到着まで一眠り・・・と思ったら、猛烈に気分が悪くなってきました。
トイレに篭って胃の中のものを排出。胃液が逆流して喉が焼ける・・・
このままだと、横浜に着いても身動き取れないよな~と、一時は真剣にキャンセルも考えたのでした。

新横浜で薬局へ。「飲んだ後でも効く」と評判の胃腸薬を飲んだら、不思議なくらいスッキリしたのでした。最初から飲んどけば良かった、ふぅ。

新横浜で友人と待ち合わせて、いざトキワ荘へ向かいます。
手塚治虫や藤子不二雄が住んでいたマンガの聖地!

IMG_0174先ずはトキワ荘前にあるラーメン店「松葉」へ。
藤子先生が東京のラーメンは何て美味いんだと感激し、「ラーメンの小池さん」か生まれるきっかけなったという伝説の名店です。
歩いているうちに二日酔いは冷めてしまい、朝食を摂っていないのでお腹ペコペコ。
トキワ荘セットをペロリと平らげたのでした。
トキワ荘自体はすでに取り壊され、現地には標識も何もありません。
その代わり近所の公園に模型とサイン版が置いてあります。
これと言って特徴のない街だから、こういう所で町おこしでしょうかね。

IMG_0205トキワを後に、本日のメーンイベント、川崎市の藤子不二雄ミュージアムへ向かいます。
オープン半年ですが、まだまだ賑わっています。
生原稿やF先生ゆかりの品に感激。
屋外展示の「空き地」やピー助もいい感じです。
いまの子供にオバQやパーマンが分かるかな? という気もしますが、回りのお子様はそれなりに楽しんでいた様子でした。

ミュージアム見学後は新横浜へ移動。友人と「アニメ・特撮限定カラオケ」という文化的な遊びを楽しんで解散となったのでした。

Day6 3月19日(月)横浜→札幌

午前10時の飛行機で札幌へ。
長旅だから早く帰って休みたい・・・という訳ではなくて、新千歳空港の「ドラえもん わくわくスカイパーク」に行きたかったのです。

川崎の藤子ミュージアムと異なり、こちらは屋内展示のみ。「のび太の部屋」や「ガリバートンネル」「アベコベの部屋」など、ダイナミックな造型が主流です。この他トリックアートが展示されていて、大人も子供も楽しめそう。出口ではドラえもんの着ぐるみと記念撮影もできます。

スカイパークの後は映画館へ。
「旅行中に映画」というのも変な話ですが、新千歳空港は昨年の大改修で映画館が新設されているのです。
話のタネに一度みておきたかったのです。
設備としては申し分なし。
ただ、上映作品の選び方が微妙(新作と旧作の両方を上映)とか、映画を見ても駐車場が無料にならない、電車で来たら高いIMG_0254など、この地域で競争力があるのかと聞かれればビミョーな所で。空港映画館という試みは面白いので、もちっと大胆な改革を望みたい所。

そんなこんなで、ようやく全日程を消化、6日ぶりに我が家へと帰ってきたのでした。流石に疲れました。