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欠ける空

今日は部分月食。今年は天体ショーが多いですね。
欠け始めは18時59分、最大食が20:03という見やすい時間帯です。
今回は別に見なくてもいいかと思っていたのですが、20時ごろに窓から外を見ると欠けた月が東の空にポッカリと浮かんでいます。
ネットで検索すると首都圏は曇っていて見えないとの事。晴れているのに見ないのは申し訳ない気がして、カメラと望遠鏡を引っ張り出してみました。

そういう訳で欠け始めは見ていないのですが、最大食から食の終わりまで撮りました。
写真は10分ごとの変化をフォトショップで並べたもの。実際の天空でこういう位置関係に見える訳ではありませんのでご注意を。
大きなサイズの画像 (3576x596pixel)を置いておきます。

蛇足ながら月食のまめ知識を。
先ず、日食の場合の開始終了時刻は観測する場所によって変化しますが、月食の場合は全世界で同時に始まり同時に終ります。

次に、通常の月の満ち欠けと月食では欠けたときの形が異なります(右図)。
通常の満ち欠けは光が当たった半球を見ているので、弧の両端を結んだ線は月の直径に一致します。
月食は満月の円に直径の違う地球の円が重なるので、弧の直径を結んだ線は月の直径に一致しません。図では再現していませんが、月食の場合は明暗の境界線がボヤけているのも特徴です。

また、地球の直径は月よりも大きいので、映画やアニメに出てくるような極端な弧を描いた月を見る事は出来ません。
小学校で習ったはずの事ですが、いざ考えてみると色々不思議ですね。

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雲黒斎の野望!

モイワ山の山開きに行ってきました。
山頂展望台は改修の為に2年近くも休業しており、昨年は山頂が更地でしたが、今年は立派な展望台が完成しているとのこと。

午前2時に自宅発、2:50登山開始、3:35山頂着です。
建物の中は様変わりしたのですが、屋上は、まあ普通に屋上ですね。手摺りが立派になった他は、言われないと新しい建物と気付かないかも。

展望台には例によって教育大生と北大生がたくさん。しかし残念なことに、10m先も見えないほどの濃霧です。
これはさすがの「太陽コール」も効かないなと諦めかけていたら・・・目の前の鉄塔が急に姿を現しました。

おや? と思って振り返ると嘘のように霧が晴れて、眼下に雲海が広がっています。
札幌のビル街は全く見えず、地平線の果てまで広がる真っ平らな白い世界。ここは大雪山系かと思ってしまうほど。

予定時刻より少し遅れて、雲海の中から御来光です。
白黒だった世界に赤い光が射して、雲海が立体的に見えます。なんという絶景!

いつまでも見ていたいところですが、平日なので引き上げます。
帰りも飛ばして30分。今年もいい山開きになりました。
張り切りすぎて土日は筋肉痛に苦しんだのは、また別のお話。

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金環日食5 その名はZ

日食の撤収を終えると午前9時半。飛行機の出発まで6時間ありますが、名古屋滞在はあと1時間が限度です。

とりあえずタクシーを捕まえ「名古屋城が見たい」と伝えて撮影スポットに案内してもらいました。
三カ所で停まってもらい、お堀や金のシャチホコなどを撮影。
そのままタクシーで名古屋駅まで。時間が無いとは言え、贅沢してしまいました。

近鉄線では三重県の「津」駅を通過。
ホームに平仮名で「つ」と書いてあるのはシュールです。
平仮名では日本最短の駅名ですが、ローマ字表記は”Tsu”となるため、鹿児島県の頴娃駅(えい/ei)、長崎県の小江駅(おえ/Oe)などが最短のようです。
しかし、「えい」「おえ」は二音節、「つ」は一音節だから、最短の称号は津駅にあげたいところ。
さらに調べると「津」はギネスブックには”Z”で登録されており、世界最短の駅名なんだとか。考えた人にはアイディア賞をあげたい。

駅はローマ字だと”eki”だから、英語の”Station”よりもはるかに短い。なんの利点もありませんが、”Z eki”は世界に誇れる最短「駅名」ですね。

近鉄名古屋-大阪難波(10:30-12:41)4650円、難波-関空(13:10-13:57)890円。

帰りのピーチも時間通りに到着。関空ー千歳(1535-17:30)
札幌市内は見事な夕焼けでした。
あの太陽が今朝は欠けていたのかと、思わず見入ってしまいました。
(日食編、おわり)

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金環日食4 決戦、第一新名古屋市

午前5時、目覚ましが鳴る前に目が覚めました。天候は晴れ。TVは日食のニュースばかり。これは期待できそう。
朝食を済ませていざ白川公園へ。

公園にはTVの中継車が陣取っており、アマチュア観測家もチラホラ見えます。
昨夜目星をつけた場所に観測機器を設置。準備万端です。
6:20に第1接触(日食開始)。公園には徐々に人が集まってきます。

このまま順調に観測できるかと思いきや、文字通り雲行きが怪しくなってきました。
全天の半分ほどが雲に覆われ、太陽が全く見えない。
雲の切れ間は見えているのですが、食までに晴天に戻るのか? 気が気ではありません。

金環5分前になっても太陽が見えず、これはもう無理かな? と諦めかけたところで、突然スパッと雲が消えてくれました。
第2接触(金環)になると一斉に「オオ~」という声。周り中が「見て見て」と声を掛け合ったり、ケータイで「見えるよ」と報告していたり、急にせわしなくなります。
金環2回目のベテラン(笑)の僕は、日食を撮るだけでなく会場風景も撮影。
何と言うか、日食という天文現象のみならず、日本中がたった一つの現象に注目している一体感も今回の見どころの一つでしょう。

2分間の金環が終わると蜘蛛の子を散らすように一般客が帰っていきます。
残っているのは明らかに元天文少年のオジサンたち(自分含む)。
同類の雰囲気を感じたのか、お互いに声をかけ合って機材紹介をしたり写真歴を披露し合ったり。
外人さんの団体からは「記念撮影するからウルトラマンの日食グラス貸して〜」と頼まれたりと、明らかに濃い空気の中で盛り上がりました。

FacebookやTwitterのアカウントを交換し合って解散。なんというか便利な時代になったものですね。
この中の何人かとは、2030年の北海道金環日食で会えるかもしれませんね。

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金環日食3 明日はどっちだ?

今回の日食では和歌山の宿を予約していました。金環の中心線に近い事と、南紀白浜空港の跡地で観測会が計画されていたからです。
しかし天気予報がどうも怪しい。月曜の和歌山は曇り予報で海岸線の近くほど悪天候になるんだとか。
京都は天気が良さそうですが、金環帯の端なので奇麗な同心円になりません。せっかく本州まで来たのだから少しでも良い条件で見たい!

昼過ぎには和歌山に向かう予定でしたが、午後2時の天気予報を待つ事にしました。
和歌山の曇り予報は変わらず。しかし、中部以東は晴天率が高いという予報です。
そんな訳で和歌山の宿はキャンセルして、急きょ名古屋市内に宿を取ったのでした。

関西から名古屋はすごく遠い印象がありました。実際は交通費2860円で2時間半というお手軽さ(普通列車)。
14:51三条京阪発、16:00米原乗換、16:40大垣乗換、17:13名古屋着です。
17:50にホテルにチェックイン。

さて、名古屋に到着したものの、僕はどこで日食を見たらいいのでしょう?
見知らぬ土地で周りはビルだらけ・・・
しかし「ありとあらゆることは、だいたいiPhoneがなんとかしてくれる」という言葉の通り、何とかなってしまうんですね~
Google mapsで付近を検索すると「名古屋市科学館」の前に大きな広場があります(白川公園)。早速訪れると、東側が開けている。
それでも、日食がどの方位に見えるか心配ですよね。
一昔前は「赤道儀」という特殊な三脚を使って、方位磁石や北極星の位置やらを駆使して、努力と根性で太陽の位置を算出する必要がありました。
しかし、21世紀の我々にはiPhoneアプリ「金環食2012」があります。
これはカメラとGPSと方位磁石と重力センサーを組み合わせたもので、カメラで撮影した景色に「日食当日の太陽の軌跡」を重ねて表示してくれるという優れもの。
このアプリを使えば誰でも簡単に太陽の位置がわかってしまいます。ビバ!21世紀。

三脚の設置に便利な場所に目星をつけてホテルに戻ったのでした。
明日は5時起き。早く寝ます。