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7305歩のマーチ

今日で北海道初上陸から20年になります。
大学院を受験するためフェリーで20時間かけて小樽港に到着したのが1993年9月6日(月)の事でした。
7日〜9日と3日間の試験を終え、合格発表が9月25日(土)。この9月が僕の半生の分岐点でしたね。

受験の足にフェリーはリスクが高いですが、当時は飛行機代が今と比べ物にならないほど高額だったのです(片道5万円以上?)。フェリーを使えば片道1万円弱というのが学生には魅力でした。京都→舞鶴(約2000円)、舞鶴→小樽(約6000円)、小樽→札幌(約500円)ぐらいだったような。
近頃はLCCのおかげで、札幌・関西の飛行機は片道1万円程度ですね。

余談ですが、関西の大学生は青春18きっぷ+フェリーで北海道旅行をするというのが夏休みのトレンドでした。

僕が初上陸する2ヶ月前。1993年7月には北海道南西沖地震が発生しています。地震発生直後はニュースもたくさん流れていましたが、一段落すると続報は途絶えてしまいました。
札幌は影響あるんだろうか? と心配しながら船に乗ったような覚えがあります。
結局、札幌は影響なかったようですね。

修士課程を卒業したら関西に戻って・・・と考えていましたが、北海道の大自然の魅力に取り付かれてしまい、そのまま居座ることに。
20年を日数に直すと7305日、次は一万日目を祝いましょうかね。(2021年1月22日のようです)

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地図にない道

地図作成についての都市伝説にこういうものがあります。
「地図は調査が大変なのに、どの会社が作っても同じものができる。だから業界ではコピーが横行している。各社はコピー対策として架空の道(フェイク)を加えている」

もっともらしい話ですが、果たして本当にフェイクは存在するのでしょうか?

グーグルマップとオープンストリートマップを見比べていたら、フェイクを見つけてしまいました!

先ずは丘めぐりで有名な美瑛町。
道道580号が川と併走している区間です。MapBoxや国土地理院の地図ではGPSのルートと道が重なっていますが、グーグルマップはズレています。おそらくこれは「フェイク」でしょうね。
蛇行した一本道なので、実際の道とずれていても影響はないという判断でしょうか。




左から「グーグルマップ」「MapBox」「国土地理院」

2つ目は美馬牛の西7号線。
とんがり屋根の美馬牛小学校や、前田真三の拓真館に続く道です。
ここもグーグルマップだけがGPSとずれています。




左から「グーグルマップ」「MapBox」「国土地理院」

3つ目は小樽市の大浜海岸。
砂浜に踏み跡で道ができています。
現場に行った事はないのですが、おそらく舗装路ではなく人の踏み後でしょうね。
国土地理院の地図には「庭園路」の記号が書かれています。
MapBoxには記号なし、グーグルマップは道あり。
ここは小路が入り組んでいるし、存在しない道を書き込んでも困る人は居ないでしょうから、「フェイク」が仕込みやすいんでしょうね。




上から「グーグルマップ」「MapBox」「国土地理院」

特に結論はありませんが、せっかく見つけたのでまとめでした。

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怒涛の春

今年はずいぶんと寒い日が続き、なかなか桜が咲きません。ようやく開花したのが5月13日。
例年より2週間近くの遅れでした。ちなみに、観測史上2番目に遅く、ここ30年で最遅だとか。

仕事帰りに桜の木を見て「週末は花見ができるかな」と観察していたのですが、今年はどうも様子が違います。
例年だと桜の花が一斉に咲き、花が散ってから葉が出てくるというパターンです。
今年は花が「そろそろ開くかな」という頃に葉も同時に伸びてきました。その結果、花が満開のときに葉も元気いっぱいで、ちょっと風情の足りない花見となってしまいました。
開花時期も短かったような気がします。

開花が遅いのは桜だけではありません。
梅も同じぐらい遅れて、ようやく開花宣言が出たのが5月19日。(北海道は桜の後に梅が咲くのです、念のため)
開花日に見に行ったのですが、ツボミがチラホラで花見にはちょっと早すぎました。
翌週は私用で花見にいけず、開花2週間の6月1日に見に行ったところ9分散りでした。なんだかタイミングが悪い。

ライラックの開花も遅れたので、今年は桜・梅・ライラックが同時期に見られるという、嬉しいのか勿体無いのか良く分からない花見になってしまいました。

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ドクターストップ

ずいぶんと更新をサボってしまいました。
実は4月中旬に尿路結石になってしまい、闘病生活(というほどの事もないですが)を送っていたのです。
なんとか石は排出され、今は普通の生活に戻りました。

まるまる1ヶ月自転車に乗れなかったので、昨年に比べて走行距離が半分以下。6月末には「グレートアース富良野」の115Kmロングライドが控えているので、遅れを取り戻すべく猛トレーニング中です。

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AndとOrとAnd/Or

英語には”and/or”と云う不思議な表現があります。
“and”は「及び」、”or”は「又は」、じゃあ”and/or”は「及び、または、又は」?
この単語を目にする度にモヤッとしてたので、ちょっとまとめてみました。

典型的な”and/or”の例文では
“He will eat cake and/or pie”
「彼はケーキおよび(または)パイを食べるでしょう」
となっています。
これを読んでも「両方食べたいのか、片方なのか、どっちだよ!?」となってしまいます。そもそも日本語には”and/or”に対応する概念がないんですよね。翻訳家泣かせらしいです。

そこで”and”,”or”,”and/or”が明確に区別できるような例を考えてみました。

ここに1通のアンケート用紙があり〔苗字〕〔名前〕の記入を求められているとしましょう。
“and”の場合は記入欄が2つあり両方への記入が求められます。片方だけの記入は許されません。

記入欄:〔苗字〕and〔名前〕
許される記入例
(1)〔苗字〕〔名前〕
許されない記入例
(1)〔苗字〕〔__〕
(2)〔__〕「名前」
(3)〔__〕〔__〕

”or”の場合は記入欄が1つあります。未記入は許されません。

記入欄:〔苗字or名前〕
許される記入例
(1)〔苗字〕
(2)〔名前〕
許されない記入例
(1)〔__〕

ここで大事なのが、この”or”は強制的に「どちらか一方しか記入できない」という事です。
記入欄が〔苗字〕or〔名前〕でない事に注意。

そして肝心の”and/or”の場合は記入欄が2つあり、2つとも記入しても良いし、どちらか1方の記入でも構いません。未記入は許されません。

記入欄:〔苗字〕and/or〔名前〕
許される記入例
(1)〔苗字〕〔__〕
(2)〔__〕〔名前〕
(3)〔苗字〕〔名前〕
許されない記入例
(1)〔__〕〔__〕

こんな感じでお分かりいただけたでしょうか?
結局、この問題を理解するときに難しいのは”and/or”そのものではなくて、”or”が「強制的にどちらか一方のみ」という隠れた意味を持っていると気づくかどうかなんですね。

「アイスorケーキを食べて良いよ」と言われた時は、その裏に「2つ両方はダメだよ」という意味が隠れています。「2つとも食べていいよ」を表すには”and/or”を使いましょう、という話でした。
日本人は腹の探り合いが得意だから、この条件式をもっと上手く使いこなせそうな気がします。