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ニャンまげに飛びつこう!

登別に温泉旅行。
有名どころなのに行ったことなかったのです。

登別と言えば伊達時代村、時代村と言えば「ニャンまげ」・・・と
思っていたのですが。運営会社の撤退に伴って居なくなったんですね。飛びつきたかったな・・・

JR札幌駅から登別駅は特急で一時間。登別駅から温泉街まではバスで15分と実にお手軽。
バスで定山渓温泉に行くのと変わらないぐらいです。

まずは路線バス終点で降りて「足湯」へ。川全体に泉源からの熱湯が流れていて、川べりに座ればどこでも足湯というワイルドな場所です。
黄葉を眺めながら川のせせらぎ。いいじゃないですか。

続けて徒歩で大正地獄、大湯沼などを散策。地図だと標高差が大変そうに見えましたが、あちこちに観光スポットがあるので苦になりません。

しかし、事前に調べたところでは散策路の様子がよく分からなかったんですよね。すごくいいルートなのでウェブサイトはもうちっとわかりやすく作って欲しい。

散策路のラストは「登別 地獄谷」。爆裂火口の跡地です。硫黄の臭いが漂い、草も生えない死の世界。十勝岳の大正火口もすごかったけど、地獄谷も負けず劣らずの奇観。
こんなところに公共交通機関だけで来られるとは、さすがは北海道。

ビジターセンターの展示もコンパクトながら分かりやすく、すっかり登別LOVEになってしまいました。

翌日は残念ながら朝から雨。
クマ牧場は諦めて、登別駅前の「マリンパーク ニクス」に行くことにしました。

JR函館本線からお城のような建物が見えていて気になっていたのですが、水族館だったとは。

マリンパークはバブル真っ只中の1989年に開業しました。
水槽の中のドーム通路とかペンギンパレードなどが評判を呼び、初年度は60万人も入ったんだとか。
「旭山動物園のパクリ?」とか言われそうですが、こっちの方が先です。

バブル崩壊後は観客が伸び悩み、1999年に経営破綻。
ルスツリゾートで有名な加森観光が再建の名乗りを上げ、大改修の末に持ち直したようです。

入場料が2500円とお高いのですが、それだけの価値はあると思います。
ここのメインは「ペンギンパレード」「アシカショー」「イルカショー」「銀河水槽」「ニクス城」ですが、どれも非常にレベルが高い。

狭い園内で次々とショーが行われて息をつく暇もないほど。
動物の飼育はお金がかかるだろうから、入場料がお高いのは仕方ないですね。
札幌から日帰り圏で温泉も入れるというロケーションの良さ、ぜひとも頑張って欲しいなと思いました。

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デカルチャー

20121024-083942.jpg札幌PARCOで「マクロス30周年エキシビション」を見た。巡回展なので、次は君の町かもしれないぞ。

「超時空要塞マクロス」(1982)はガンダムブーム真っ只中に作られたロボットアニメ。
雨後の筍の如く量産された同種アニメ中ではガンダムに次ぐ大成功を収めた作品です。
主役メカ・バルキリーの三段変形が話題となり、世に「変形」ブームを巻き起こしました。
これが本家ガンダムに逆輸入されて、Zガンダム(1985)では主要メカのほとんどが変形メカニズムを備えていたほどです。

展示会場はセル画、メカのラフスケッチなど。まあ、一度は見たことがあるものばかりですが、生の線は迫力あります。
20分ほど見学して出口に向かうと、1冊のアルバムが置かれ、マクロスのエンディング曲「ランナー」が流れていました。
そう言えばマクロスのエンディングは実写になっていて、キャラクターの「写真」が貼られたアルバムをめくる演出でした。懐かしい。

あの頃はテレビの向こう側だったアルバムを、自分の手でめくる日が来ようとは。心憎い演出ですね。

「♫遥か彼方の光に向けて 僕はいまも走り続ける」
ランナーの歌詞を聞きながら、30年経ったんだなあと、しみじみ当時を振り返ったのでした。
オッサンを泣かすなよ〜(;´Д`A

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あばよ、相棒

自宅のiPhone 3Gが壊れてしまいました。
今はiPhone 5を使っているので困りはしないのですが、寝食を共にした機械がご臨終してしまうのは物悲しさがありました。

iPhone 3GSが発表されたのは2009年6月のWWDCの事。ジョブズは療養中のため欠席し、上級副社長のフィル・シラーが発表を担当しました。
僕はこの時のWWDCに参加してキーノートも聴講しました。世界で最初にiPhone 3Gを目にした(5千人のうちの)一人です。何の自慢にもならんけど。

そんなわけで、他のiPhoneと比べても特に愛着が深かったのですが、先日久しぶりに起動した所「アクティベーションが必要です」とのメッセージ。
しかし、指示通りにMacに繋いでも「認証エラー」とかで先に進みません。
他のiPhone3や4Sは問題なく認証できているので変だなと思いつつアップルストアへ。

ジーニアスは自信たっぷりに「初期化したら直ります」とのこと。待つ事10分で再起動すると・・・エラーメッセージ。
ジーニアスの顔があからさまに「あちゃー」という感じでした。
どうやらフラッシュメモリ上に読み取りエラーが発生してOSのインストールが出来ない状態との事。
いわゆる脳死状態の宣告をされてしまいました(T^T)。

ジーニアスは「パーツ交換は出来ないので有償交換になりますが・・・」と申し訳なさそうな口ぶり。
僕としては、もう使っていない機体だし、オークションに出す気もないので、このままご臨終を受け入れる事にしました。って大げさだな。
WWDCの思い出と共に、棚の奥深くに閉まっておきます。

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無防備都市

札幌市内で「自転車走行空間」の社会実験が始まりました。
車道の両端を青くペイントして、自転車に車道を走ってもらおうという試み。
歩道上での自転車と歩行者の接触事故を減らすことが目的です。

警察庁から都道府県警に「自転車レーン設置の検討を開始するように」と通達が出たことが背景にあるようです。
通達を無視する自治体も多い中、札幌は一千万円をかけて1ヶ月間の実験を行うことにしました。
さすがは我らが札幌市。
自転車が車道を走ると違法行為のように睨まれる状況だったので、この軌道修正は歓迎します。
9月中旬から北一条通りのレーン塗装が始まり、ビラが配布されたりキャンペーン隊が街中に立ったりと、かなり本格的な様子がうかがえます。


さて、実験開始から1週間が経過したのですが、個人的には「ダメだコリャ」という印象です(あくまでも個人の感想ですよ~)。

第一に自転車用レーンの構造が危険極まりありません。

西6丁目の地下駐車場出口では
「自転車が路肩から外側線をまたいで車道に出る」
「車道に出た直後に地下駐車場の出口をふさぐように路肩に戻る」
という、木下サーカスもビックリのアクロバティックな誘導ラインが描かれています。

クルマから見ると前方の自転車が突然車道に飛び出してくる形になりますが、日本ではクルマ様は自転車より偉いらしいので、当たり前の様に幅寄せされたり無理な追い越し左折をされたり。
「どうしてこんな危険な構造にしたのか?」と札幌市の道路計画課に電話で聞いたところ「自転車は第1車線も路肩も通行区分である。通行区分間で移動することに問題はない」という返事でした。何を言ってるのか理解できません・・・
その後発行された「概要」では「道路のグレーチング(側溝)をよけるために車道に飛び出す自転車が危険」という報告でした。
悪いのは自分たちの描いた線なのに、あくまでも「グレーチングが原因」という姿勢。行政がこういう表現をするときは、まず表に出せない事情が隠れています。有識者がツッコミを入れたら関係者のクビが何個か飛ぶんだろうなあ。

更に、「左折車のブルーレーン侵入を防ぐため」という名目の「ランブルストリップ」が極悪です。
これは白線上にデコボコを作り、クルマが外側線を踏むと振動がくる加工のこと。
しかしクルマにはあまり効果が無いようで、白線を踏むクルマを多数目撃します。
一方の自転車にとって、このデコボコは致命的。下手に乗り上げると転倒します。
「白線を踏まなければ良いのでは?」と言われそうですが、路駐車を避けるために第1車線に出ると、ランブルストリップを交差しなければ戻れない場面がどうしても出てくるのです。

僕は普段から車道を走り慣れてるつもりなのですが、ここを走るのは全く無理。
事故が起きて当然という場面に何度も遭遇しました。実験概要に従って走ったら確実にあの世行きです。
意地悪でも皮肉でも何でもなく、本当に怖い。これを設計した人は一度でもこの道を走ったのでしょうか?

第二に、路上駐車を排除する意欲が全く見られません。
社会実験の期間中は信号ごとに4人の係員が待機しています。しかし彼らは自転車に対して「車道を走って」とは言うものの、路駐は全く無視しています。
停まらないでという身振りも、駐車車両に対する声掛けも一切ないのです。

ちなみにこの区間、道路の南側は駐車禁止、北側は駐停車禁止です。しかし北側には荷降ろしのトラックが絶えませんし、夜間の南側は客待ちタクシーが大挙しています。
この区間の真ん中に中央警察署があるのですが、タクシーは警察署の目の前で堂々と、ブルーレーンと横断歩道を跨ぐ様に路駐しています。この無法っぷりは何事?
他の自治体では自転車レーン+路駐取り締まりの強化で成果を上げているところもあるというのに、路駐を放置する理由がまったく理解できません。



路駐を放置した自転車用レーンは殺人マシーン以外の何物でもありません。
実験期間はまだ3週間ほど残っているので、関係者の善処を望みたいところです。

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事実と真実

iPhone5の「パープル問題」が話題に上がっています。
カメラを強い光に向けた時、その周辺が紫色になってしまうというもの。手元のiPhone5でも簡単に再現しました。
ただ、フレアは条件が整えばどのカメラでも発生する物なので、取り立てて「不良品」という訳ではありません。

米Gizmode米Wired newsに取り上げられた事から一気に話題が広まりました。

気になるのが日本での報道のありかた。
まず、この問題は「フレア」であって「フリンジ」ではありません(詳細な説明はネットを見て下さい)。なのに何故か国内では「パープルフリンジ問題」という名称がまかり通っています。
専門外の人にはどうでもいい話だとは思いますが、「自動車」と「自転車」ぐらい違うので、間違った名称が流通している事に違和感を覚えます。

次に、パープル問題の原因が「赤外線カットフィルタを外したため」というのが定説になっている事。
手元のiPhone5で調べた所、赤外線カットフィルタは装着されています。これはテレビのリモコンを写せば簡単に確認できる事です。

大規模掲示板で「トラブルだ!」「回収だ!」と騒ぐ分には構わないと思いますが、WikipediaSlashdotのようなサイトまで事実を確認せずに「赤外カット〜」と書いてしまう人がいるのは、何だかなぁという気がします。

まあ、ウィキペディアは引用元を示して「そのような主張がある」という「事実」を集めるのが趣旨ですからね。
そこに書かれている事が「真実」だと思い込むのは、そもそもの使い方を間違えているとい事でしょう。

地味なケースですが、ネットを通じて明らかに間違った話が伝搬して行く様子は、ちょっと背筋が寒くなりました。