北海道は部分日食なので、金環を見るためには本州に行く必要があります。
渡りに船とでもいうか、今年の3月に格安航空会社「ピーチ・アビエーション」の千歳-関空便が就航しました。
ANAやJALだと往復約75000円のところ、ピーチだと往復18760円でした(2012年5月)、大手の4分の1とは驚き。
但し、ANAやJALでも早期購入割引を使えばピーチ並みの料金で乗れる場合もあります。
ピーチも料金体系が複雑で、もっと安い便や高い便もあります。
今回は話題のピーチに乗りたかったというのが一番の理由。
それとピーチは、搭乗口や手続きが他の航空会社と大きく違っています。
飛行機に乗り慣れている人ほど要注意です。
先ずは新千歳空港。
他の航空会社の受付は2階に集約されていますが、ピーチは到着ゲートのある1階が受付です。
千歳の1階は構造が複雑で、バスやJRで来た人はかなり迷うようです。
搭乗締め切りも少し早くて、出発30分前までにチェックインしないとキャンセル扱いです。ご注意を。
手荷物検査を終えた後は、他の航空会社とあまり変わりません。
千歳よりもハードルが高いのが関西空港。
飛行機を降りてバスに乗るのはまあいいとして、ピーチには「到着ゲート」がありません! これはビックリ。
「ずいぶん長いことバスに乗るんだな~」と思っていたら、いつのまにか制限区域を出てJR駅横に着いてしまいました。
手荷物は? と思っていると、別のバスから手作業で荷物が下されていきます。まるでバスツアーのように地面の上に荷物が高く積まれていました。
関空の設備使用料は高いから、これぐらいしないと格安は維持できないんですね。この思い切りの良さには感心しました。
それにしても、出迎える人が迷いそう。
更に、関空のピーチは出発便もハードル高いです。
関空は3棟のビルが並行して建てられていて、陸側から空港ビル、列車ビル、ホテル日航となっています。
普通の旅客はホテル日航の存在にすら気付かないのですが、ピーチは日航のビル内にあります!
つまり、JRを降りて陸側の空港ビルに行った人は「ピーチの受け付けがない!」と迷ってしまうのです。
トボトボと来た道を引き返して日航側に渡るときの敗北感と言ったらありません。
標識はちゃんと出ているのですが、人の目は見たいもの以外は見えないんですね~ 不思議です。
日航側はチェックイン機も手荷物検査も、PCやスキャナーがナマで見えていて手作り感満載。待合室や通路も入り組んでいて、いかにも「ホテルの遊休部を改造して作りました」という感じ。でもこれでいいんです。日本人は過剰にサービスを求めすぎです。
ピーチの飛行機は新規購入なので中はピカピカ。気持ちいいです。
しかしここにも経費削減の嵐が。
先ずは座席。通常なら3列2列で席を組むところが3列3列になっています。
次にトイレ。最前方の1か所にしか無いようです。キャビンアテンダントの準備室も削られていて、機内にはとにかく「座席」しか無い印象。このため、最前列から最後尾まで見晴らしがよい。
と、まあ色々ありましたがちゃんと案内を読んでいけばそれほど困ることはないでしょう。
千歳-関空間が最安で5000円代というのは大きな魅力です。
ピーチが日本の航空業界に良い意味での風穴を開けてくれると期待します。